DMグランプリに学ぶ休眠客を動かす再接点の作り方

商品開発情報

こんにちは。化粧品OEM会社のエイジングケアコスメです。

いきなりですが、全日本DM大賞をご存じですか?全日本DM大賞は、日本郵便が主催する、優れたDMを表彰するアワードです。受賞作は単なるビジュアルの美しさではなく、マーケティング戦略やコミュニケーションの設計力、顧客行動に与えた効果など「成果」に裏打ちされたDMかどうかも評価されます。

今回(第39回)のグランプリに選ばれたのは、実店舗とECサイトを展開するワインショップです。私が特に感銘を受けたのは、ワイン通販の休眠顧客を対象にしたB5サイズの紙DM。たった1枚の紙DMが、デジタル施策と連動することで、驚くべき成果をあげました。

私たちOEM化粧品会社にとっても非常に示唆に富む内容であり、「ブランドとの再接点をどう設計するか」という視点から多くを学ぶことができました。

B5ペラ1枚で休眠客が動いた理由

このDMが対象としたのは、「3ヶ月ほどECで購入がない元優良顧客」。いわゆる休眠客です。DMの目的は、この顧客層に対して再び興味を持ってもらい、購入へとつなげることでした。

手法はとてもシンプルです。
封筒も冊子もなし、B5サイズのペラ1枚のDMに、以下2つの訴求を盛り込んでいます。

このDMは、QRコードを読み取ることで特設ページにアクセスでき、抽選会に参加し、そのまま商品購入へと進める導線がしっかり設計されています。

結果として、抽選会への参加率:56.6%商品購入率:11.7%という高い数値を記録。DMを起点とした「再接点設計」が機能し、行動喚起につながったことが明らかです。

私たちはOEM化粧品会社として、日々ブランド立ち上げのご支援や、販売戦略のご提案に携わっています。その中でよく課題に挙がるのが、「一度購入したお客様にどう再びアプローチするか」という再接点設計の部分です。

スキンケアやメイクアップ製品は、一度気に入っても、他の商品に浮気してしまったり、季節によって使用を変えたりと、リピートを阻む要因が多くあります。つまり、顧客の「離脱」は悪いことではなく、自然なこと。そのうえで「再度興味を持ってもらえるかどうか」が分かれ道になります。

このワインDMの施策が優れていたのは、

という3点を備えていたこと。最小限のリソースで最大限の効果を発揮できる設計は、非常に参考になります。

DMが売上に貢献するために必要なこと

ここで重要なのは、「紙のDMだから良かった」のではなく、再接点のために、顧客の行動と気持ちをどれだけ想定できたかという設計力です。

今回の施策では、

すべてが顧客目線で組み立てられていました。

今回のDMは、こうした「再接点」づくりの理想的なひとつの形です。
化粧品のように感性で選ばれる商品においても、強引ではなく、気持ちにそっと寄り添うような届け方が必要だと感じました。

OEM会社というと、「製品をつくるだけ」と思われがちですが、私たちはむしろ、

  • 誰に、どんな価値を
  • どんな形で届けるか

まで含めて、ブランドの戦略パートナーでありたいと考えています。

だからこそ、今回のような「元優良顧客との再接点」設計は、非常に学びがありました。
プロモーション施策も製品と一緒に考えることが、本当に届くブランドづくりにつながるのだと感じています。

販促というと、どうしても「売るための手段」と思われがちですが、私たちは今回のDMを見て、「一度つながった関係を、もう一度大切にする行為」だと捉え直しました。特に化粧品のような、人の肌・感性・日々に寄り添う商品にとっては、その“届け方”にこそブランドの本質が表れると感じています。

OEM化粧品の立ち上げ、リニューアル、再購入施策などにおいて、「製品を作るときに販促の届け方も一緒に考えたい」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。経験豊富なスタッフが、ブランドの想いに寄り添ってご提案いたします。